ガキの頃いつもその部屋には花がおいてあった。
少しでも元気がなくなるとまた色鮮やかな花がいけてあった。
そんな頃は気にも留めなかった。そう、なにも。
そんな私も家庭をもった頃、ふと、お袋からその花についての話が。
自営だった我が家、忙しくて他の家庭と比べると母親に接する時間が少ないことでさみしい思いを少しでもという想いで生けた花であったと。
初めて母親の想いに触れた気がした。
自分の小ささに恥ずかしいと感じた瞬間だった。
そんな経験からだからだろうか。
株分けなんかしながらこの生命の可能性を夢見ている。